Punta Crenaプンタ・クレーナ

1500年代から、海風に吹かれる絶壁の畑でワイン造りを行うプンタ・クレーナ社。代々守る畑には、今はもうここでしかワイン造りされていない希少品種も栽培しており、ビオロジックやビオディナミに属さない、昔からの独自の栽培法でワインを造っています。

ワイナリーは岸壁を切り崩し出来た多場所にあり、彼からが所有する畑も、岩山を削ったところにあります。代々継承される経験からうまれた知識と、この土地の風土を生かし自然と共存した農業方法、ルフィーノ家の長男である研究熱心なトマソ氏の勤勉さが、この会社の魅力となっています。海に面した点々と存在するブドウ畑は、風通しがよく、丘は日差しが良く当たります。当時は盛んだったブドウ農園も、手作業という労働と第二次世界大戦の影響から徐々に減り、現在ではヴァリゴッティ市で唯一のワイナリーとなりました。 ルフィーノ家は、リグーリアの土着品種であるピガート種をミラノ大学の醸造学部と提携して新しい多種のクローンを混合していない苗木を作り植樹しました（クローン121番）。プンタ・クレーナ社の生産するピガート種のワインは、純粋なピガート種100％で作られたワインです。
『長年の培ってきた農業の経験と知識によって、この土地に合ったブドウ品種＝土着品種が生まれたのであり、それを栽培することが、美味しいワインを造るのに重要である。健全な畑を所有できるのは先祖のおかげで、それを子孫に残すこと、ブドウ畑＝自然と共存して生きる事が大切！』という考えのもと栽培を行っています。

この熱帯性気候の土地に合った、ピガート種、ヴェルメンティーノ種、ロッセーゼ種、ルマッシナ種を栽培する他、希少品種でこの土地に生息するプンタ・クレーナ社が所有するマッタオス種、クルヴィン種も栽培しワイン生産しています。ワインはその品種の味わいを楽しんでもらうために、単一品種100％のワインが多く、 受け継がれた栽培方法を基に、畑が一番何を欲しているかを考え、栽培を行います。それは、有機栽培でも、ビオロジコでもない彼ら独自の栽培方法であり、有機栽培方法にも、ビオロジコ方法にもない、彼らが引き継いだ伝統的製造方法と、現代の最新機器を駆使したワイナリーです。 ワインの他、1200年の樹齢のタッジェスカ種100％のオリーブオイルも生産しています。

ヴェルメンティーノ種やピガート種は、イタリアの燦々と照らす太陽を浴び海風を受ける事によって、ミネラル感や味の濃さ､酸味がしっかりとし、余韻の長いワインとなります｡ イタリアの中でも、リグーリア州は小さい州であり、ブドウ畑は海に面している為、海風に当たりやすく、ちょっとした天候の悪戯でブドウ生産量が左右される土地です。その為リグーリア州のワインは、イタリアの中でも希少価値が高くなっています。

海に面したワイン生産では、ミネラル感の良し悪しがカンティーナの醸造の評価を決めます。良質ではないミネラル感は口の中で塩っぽい感覚になりやすく、これは酸味やアルコールのバランスにも関わってきます。プンタ・クレーナ社は、ルフィーノ家の長男であるトマソ氏を筆頭に栽培と醸造に対して日々研究を続けており、ワイン生産者としては長い経験を持っている為、多少の天候に左右されることなく、糖分が高い熟成した素晴らしいブドウを生産し、かつきれいなミネラル感を造り続けています。ワイナリー内に、独自の分析部屋を併設し、分析に関わる機器も設備しています。

収穫時期には、ブドウ熟成度数を毎日調べ、全て手作業にて収穫（海に面した段々畑で機械は入らない為、収穫しながらブドウを選別する）。収穫されたブドウはワイナリーへ運ばれ、全く酸素に触れることなく、大きな風船のようなプレスが設置された特注のプレス機にかけられていきます。プレスされる時も風船が萎むときにはガスが注入され酸素に触れることは一切ありません。これはワインにとって大事な香りと風味を損なわない為です。 プンタクレーナ社は、ブドウが持つ最大限の香りと風味を損なわない為のできる限り、最新機器を投入し醸造方法を行う事を一番大事に考えおり、最新機器も自分たちが欲する機械になるように特注したり、手直しをして使用する徹底ぶりです。