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Terra Sanctaテラ サンクタ

テラ サンクタは、ピノ ノワールの世界三大産地の一つにも数えられるニュージーランドのセントラル オタゴにおいて、4番目に設立された歴史あるワイナリーです。創業者であるサラ エリオットとマーク ウェルドンは、この地の可能性を見抜き、1991年にバノックバーンで最初にブドウの木を植えた先駆者として知られています。現在、バノックバーンはセントラル オタゴで唯一G.I.（地理的表示）に認証されている心臓部であり、テラ サンクタはその歴史に裏打ちされた経験と技術で、ジェームス サックリングをはじめとする著名なワイン評論家から絶賛を浴びています。彼らの信念は、「個性的なものを造るには、別の道を歩む信念の勇気が必要だ」というフィロソフィーに集約されています。既存の慣習にとらわれず、畑とブドウの純粋な個性を最大限に表現するため、自然の摂理に寄り添った生産を徹底しています。2022年からは、カリフォルニアやセントラル オタゴで豊富な経験を持つアンドリュー キーンリーサイドが醸造責任者として加わり、その高い向上心をもってテロワールの表現を追求しています。

テラ サンクタが根を下ろすバノックバーンは、南緯46度という高緯度に位置し、この地理的特性が極めて長い日照時間をもたらします。これによりブドウは健全に成熟し、ワインに確固たるストラクチャーと、シルキーでベルベットのようなテクスチャーを与えます。 この地は年間降水量がわずか230ミリ以下の砂漠のように乾燥した気候であり、ブドウの木は水を得るために根を垂直に、深く土壌深くまで伸ばす必要があります。この深い根が、テロワールのミネラルや複雑性をブドウにもたらす要因となっています。また、夏の日中は気温が高く、夜間は冷え込む昼夜の寒暖差が非常に大きいことも特徴です。この寒暖差のおかげで、ブドウは酸を保ちながらゆっくりと成熟することができ、凝縮感とフレッシュさを両立した果実が収穫されます。テラ サンクタの畑はすべて真北を向いた斜面にあり、最適な日照を享受できます。さらに、三つの山脈に囲まれているため、過度な暑さや風などの厳しい天候から保護されており、霜害も比較的少ない地域です。これらの地理的条件が、セントラル オタゴの中でも特に安定した高品質のブドウ栽培を可能にしています。

テラ サンクタは、それぞれに土壌と立地の多様性を持つ4つの特徴的な畑を所有しています。

サンクタ ヴィンヤード（Sancta Vineyard）： 1991年にバノックバーンGIで最初にブドウ樹が植えられた、ワイナリーを代表する歴史ある畑です。その高樹齢と立地の優位性により、生み出されるワインは深み、複雑さ、そして長期熟成のポテンシャルを兼ね備えています。

テラ ヴィンヤード（Terra Vineyard）： オレゴンのピノ ノワールのパイオニア、ゲイリー アンドラスによって植樹されたこの畑は、ワイナリーの「別の道を歩む勇気」という哲学を体現しています。ここから生まれるワインは、ピュアな果実味、持続性、凝縮した風味が特徴で、しなやかでなめらかな舌触りが際立っています。これらの畑は、羊、鶏、ヤギと共に自生しており、細部にまで生命力がみなぎる生物多様性を重んじた環境で管理されています。

テラ サンクタの醸造における最大の特長は、「自然なままに」ブドウの個性を表現することです。 多くのセントラル オタゴの生産者が遅摘みや補酸を行う中で、テラ サンクタでは一切の補酸（酸味調整）を行いません。畑のテロワールと管理により、遅摘みをしなくても完熟したブドウを得られるためです。また、味わいに畑の純粋な個性を反映させるため、100%除梗したブドウを天然酵母のみで発酵させます。さらに、無濾過 無清澄で瓶詰めすることで、ブドウが持つ本来の風味やテクスチャーを最大限に保持しています。この妥協のない自然なアプローチこそが、テラ サンクタのワインが世界中の愛好家や批評家から熱狂的に支持される理由です。彼らは過去の慣習に疑問を持ち、常に改善を求める向上心をもって、セントラル オタゴのワイン産業を牽引し続けています。